三重大学へ突撃インタビュー「生きるためのキャリアを自ら考えつづける。それが本当の“生き抜く力”」


県内就職率を33%から43%へ

190115-0003三重県を代表する教育機関の一つ、三重大学は文系と理系を合わせて5 学部1研究科からなる国立の総合大学です。現在、三重大生の県内就職率は33%。ほぼ同じ3 割超が愛知県に就職。そして残る3 割は東京やその他地域に就職しています。大学の就職に向けた取り組みと、企業の採用動向について同大就職支援チームの富島嘉夫課長にお話を伺いました。

-まず、三重大学で学生が企業を知るチャンスはどれくらいあるのでしょうか?

富島「一番大きいチャンスは、毎年3 月に3 年生と修士1 年生を対象にした学内企業説明会です。こちらは昨年680 社が参加。学生と十分に話ができるよう1 ターム(35 分)5 回とフリータイム(20 分)で説明をお願いしています。参加要件は三重大卒生の採用実績と、インターン受け入れに積極的な企業様を優先。また、学生の判断材料として、離職率や福利厚生、成長性など客観的なデータも公表してもらっています」。

-最近の就職活動は大学3 年生の3 月解禁前から、志望にあった企業をいかに情報収集するかが重要になってきています。

190115-0003富島「本当なら合同説明会に手ぶらで参加していては遅いのです。3 年生になったら興味ある企業をインターンシップで体験し、業界研究・企業研究とOB・OG 訪問を始めてほしい。
そして少しずつ進路を固めていくことが大切。インターンシップ説明会を毎年5 月に開催しているので、時間のある夏休みに職場体験できるようスケジュールをとっています。今後、大学ではインターンシップを卒業要件化していく方針。卒業するにはインターンシップの経験が必須となるでしょう」。

-三重大学はいま、卒業生の県内就職率を33%から43%に引き上げる目標を掲げています。そこで地元企業との連携強化と情報交換に取り組んでいます。

190115-0003富島「毎年11 月、学生に地元企業を知ってもらうため、三重県内企業研究会(左上写真)を開催しています。約50 社が参加する同会は、各社に1 分間PR していただいた後、各企業ブースで学生との対談を1 ターム(20 分)4 回開催。これは学年問わず参加できるものです。また、三重大学は北勢と伊賀、東紀州、伊勢志摩地区の4か所にサテライトオフィスがあるので、各地の地元企業と地域について知るバスツアーも企画しています。ぜひ、こうしたチャンスを活用して企業研究に役立ててほしいですね」。

-また県内企業にも大学のキャリアセンターともっとつながってほしいと富島さんは訴えます。

富島「大学も学長自ら、県内200 社以上へ直接アプローチするなど努力していますが、県内企業側の“押し” がまだまだ弱いと感じます。愛知や東京など、県外の企業の方が自ら企業研究会に“参加させてほしい” と多く連絡してきます。それに比べると県内企業からの問い合わせは、少ないと感じるのが実情です。ぜひ県内企業様に、キャリアセンターまでお気軽にご連絡いただければと思います」。

-そして大学も「どうしたら学生が“生きていくためのキャリア” を主体的に考えられるか?」を真剣に考えています。

富島「学生にはなるべく早い段階から、卒業後の進路をイメージしてほしい。大学も“何を学ばせるか?” つねに考えています。就職は社会人としてのスタート地点にすぎません。就職したらゴールではなく、 “自分は何をして生きていくのか?” を考えながら、つねにキャリアアップしていくことが重要。それこそ本当の“生き抜く力” ではないでしょうか?」。

三重大生の就職をご希望の企業様は下記まで

国立大学法人 三重大学 就職支援チーム
TEL:059-231-5395(担当:富島)

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